親が喫煙していると子どもの歯が悪くなる!?
みなさま、こんにちは。
門前仲町・木場駅エリアの門前仲町髙木歯科です。
喫煙が健康を害することは今や常識といえるほど知られていますが、周りの人が受動喫煙で吸わされるタバコの煙…副流煙の方が強い毒性を持つことは、あまり知られていません。
つまり、タバコを吸っている本人よりも、周りで煙を浴びる人の方が、健康を害されるリスクが高いのです。
特に小さい子どもには影響が大きくて、赤ちゃんが突然亡くなってしまうSIDS(乳幼児突然死症候群)のリスクが非常に高くなっています。
両親ともに喫煙者である子どもは、親が喫煙しない子どもよりも約4.7倍もSIDSの発生率が高いことからも、その危険性がわかります(1994年の厚生省研究班報告による)。
そのほかにも、親が家庭で喫煙している子どもの健康被害では、心疾患、中耳炎、気道の疾患、呼吸器の疾患、喘息、肺機能の低下、子どものメタボ、ADHDなど、重篤な疾患との因果関係が報告されています。
命さえも脅かす受動喫煙ですから、お口の健康に悪影響がないはずはありません。
お口の健康に関しても、さまざまな報告があります。
むし歯の発症リスクが約2倍高まるほか、乳幼児の歯ぐきが黒ずむ、口臭がきつくなるなど、喫煙者の子どもの歯に、悪い影響が出ることが、あきらかになっています。
歯周炎で歯ぐきが黒ずむと、10歳そこそこで、歯ぐきのメラニン色素の沈着を除去するため、外科手術を必要とすることもあります。
当然のことですが、妊婦さんの場合は、お母さんが受動喫煙してもおなかの赤ちゃんに影響がでます。低体重児や早産のリスクが上がるのです。
近くにタバコを吸っている人がいたら同じ空間にいるのは避けて、受動喫煙を素早く回避しましょう。
最近では、タバコの火を消したあと、その場所に残る物質を吸い込むこと(三次喫煙、残留受動喫煙)による健康被害も指摘されています。
喫煙した部屋にあるカーテン、カーペット、ソファなどからも受動喫煙することがわかっているため、抵抗力が弱い赤ちゃんやお年寄りは、できるかぎり喫煙した部屋には近寄らない方がよいでしょう。
家族に喫煙者がいるお子さんは、歯科医院で定期的に検診とクリーニングを受けて、歯と歯ぐきの状態に異常がないかチェックし、歯の健康を守りましょう。
歯周組織の破壊が進んで、大掛かりな外科手術が必要となる前に、予防を行うことが大切です。
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投稿日:2020年5月22日
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